「最近、電気代の請求を見てびっくりした…」「節約したいけど、我慢ばかりの生活はつらい」
電気料金の値上がりが続くなか、家計の固定費として電気代を見直したいという方は多いのではないでしょうか。実は、電気代の節約は家電の使い方を少し変えるだけで、無理なく実現できます。
この記事では、エアコン・冷蔵庫・照明・洗濯機・テレビ・キッチン家電など、毎日使う家電ごとに今日からできる省エネ術を20個厳選して紹介します。どれも特別な道具はほとんど不要なので、できるものから一つずつ試してみてください。
この記事でわかること
- 電気代がかかりやすい家電の特徴
- 家電別・今日からできる節電術20選
- 効果が高い節電術と手軽さの一覧表
- 逆効果になりやすい「間違った節電」
電気代がかかりやすい家電の特徴とは?
節約を始める前に、どんな家電が電気を多く使うのかを知っておきましょう。電気代がかかりやすいのは、主に次の2つのタイプです。
- 長時間・24時間動き続ける家電:冷蔵庫、照明、温水洗浄便座など
- 熱を作ったり冷やしたりする家電:エアコン、衣類乾燥機、電気ケトル、ドライヤーなど
家庭で使う電気のうち、冷蔵庫・照明・テレビ・エアコンは特に大きな割合を占めるといわれています。つまり、この4つの使い方を見直すことが、節約への一番の近道です。
節電のコツは「使う時間を減らす」「無駄に使うエネルギーを減らす」の2つ。我慢するのではなく、効率よく使うことを意識するのがポイントです。
【エアコン編】電気代を節約する使い方4選
夏や冬に電気代が跳ね上がる最大の原因がエアコンです。使い方の工夫で、快適さを保ちながら消費電力を抑えられます。
1. フィルターを2週間に1回掃除する
フィルターにホコリが詰まると、空気を吸い込む力が落ち、同じ温度にするためにより多くの電力が必要になります。2週間に1回を目安に掃除機でホコリを吸い取るだけで、冷暖房の効率が大きく変わります。自動お掃除機能付きのエアコンでも、ダストボックスのゴミ捨ては忘れずに行いましょう。
2. 設定温度を「夏は高め・冬は低め」にする
冷房の設定温度を1℃上げる、暖房の設定温度を1℃下げるだけで、約10%の節電になるといわれています。室温の目安は夏は28℃、冬は20℃。暑さや寒さを我慢しすぎる必要はありませんが、「なんとなく低め(高め)」に設定している場合は、1℃だけでも見直してみましょう。
冬は、エアコンの設定温度を下げたぶんを足元で補うと我慢せずに済みます。こたつや電気毛布は1時間あたり数円で、エアコンより桁がひとつ小さいです。器具ごとの差は暖房器具の電気代の比較にまとめています。
3. サーキュレーターで空気を循環させる
冷たい空気は下に、暖かい空気は上にたまる性質があります。サーキュレーターで部屋の空気をかき混ぜると、温度のムラがなくなり、設定温度を控えめにしても快適に過ごせます。冷房時はエアコンを背にして前方へ、暖房時は天井に向けて風を送るのが基本です。
4. 風量は「自動運転」にし、短時間の外出ならつけっぱなしに
エアコンは、運転を始めて室温を設定温度に近づけるときに最も電力を使います。風量を「弱」にすると、かえって設定温度になるまで時間がかかり、電気代がかさむことも。風量は「自動」がおすすめです。また、30分程度の短い外出なら、こまめに消すよりつけっぱなしのほうが電気代を抑えられる場合があります。
【冷蔵庫編】電気代を節約する使い方4選
冷蔵庫は24時間365日動き続ける家電です。一つひとつの効果は小さくても、毎日積み重なるので節約効果は侮れません。
5. 温度設定を季節に合わせて調整する
冷蔵庫の温度設定が「強」のままになっていませんか? 周囲の気温が低い冬場は、「中」や「弱」でも十分に冷えます。季節の変わり目に設定を見直す習慣をつけましょう。
6. 冷蔵室は詰め込みすぎず、冷凍室はしっかり詰める
冷蔵室は冷気が循環することで食品を冷やすため、7割程度の収納が理想です。一方、冷凍室は凍った食品同士が保冷剤の役割を果たすので、ぎっしり詰めたほうが効率的。冷蔵室と冷凍室で「逆」と覚えておくと便利です。
7. 壁との間にすき間をあけて設置する
冷蔵庫は、本体の側面や背面から熱を逃がしています。壁にぴったりくっつけて置くと放熱しにくくなり、余分な電力を消費してしまいます。取扱説明書に記載されている必要なすき間を確保しましょう。また、冷蔵庫の上に物を置きすぎないことも大切です。
8. 扉の開閉は少なく・短く、熱い物は冷ましてから入れる
扉を開けるたびに冷気が逃げ、再び冷やすために電力が使われます。何を取り出すか決めてから開ける、扉を開けっぱなしにしないといった小さな意識が節約につながります。また、温かい料理をそのまま入れると庫内の温度が上がるため、粗熱をとってから入れましょう。
【照明編】電気代を節約する使い方2選
9. 照明をLEDに切り替える
白熱電球や蛍光灯を使っているなら、LED照明への切り替えが最も効果の大きい節電術のひとつです。LEDは消費電力が少ないうえに寿命が長く、電球を交換する手間も減らせます。初期費用はかかりますが、長く使うほどお得になります。
照明を買い替えるタイミングなら、機能を兼ねる選択肢もあります。シーリングライト・プロジェクター・スピーカーが一体になった製品の消費電力や適用畳数は、アラジンの照明一体型モデルの比較で公表値を整理しています。
10. 使っていない部屋の照明はこまめに消す
基本中の基本ですが、誰もいない部屋の照明をつけっぱなしにしないことも大切です。トイレや廊下、脱衣所など消し忘れが多い場所には、人感センサー付きのライトを取り入れると自動で消灯できて便利です。
【洗濯機編】電気代を節約する使い方2選
11. 洗濯物はまとめ洗いする
少量の洗濯を何回にも分けるより、容量の8割程度を目安にまとめて洗うほうが、電気代も水道代も節約できます。ただし、詰め込みすぎると汚れ落ちが悪くなるので注意しましょう。
12. 乾燥機能は使い方を工夫する
洗濯乾燥機の乾燥機能は、熱を使うため電気代がかかりやすい機能です。天気のよい日は外干しにする、部屋干しの日はサーキュレーターで風を当てて乾かすなど、使い分けるのがおすすめ。乾燥機能をよく使う家庭なら、省エネ性能の高いヒートポンプ式のドラム式洗濯機を選ぶのもひとつの方法です。
部屋干しの乾燥時間そのものを短くしたい場合は、除湿機を使う方が電気代を抑えられることがあります。方式ごとの違いは除湿機と衣類乾燥機の選び方で解説しています。
【テレビ編】電気代を節約する使い方2選
13. 画面の明るさを調整する
テレビは画面が明るいほど電力を消費します。購入時の設定は店頭向けに明るくなっていることもあるため、「省エネモード」や「明るさ自動調整」を活用しましょう。目にもやさしくなり、一石二鳥です。
14. 見ていないときは消す「ながら視聴」をやめる
なんとなくテレビをつけっぱなしにしている時間はありませんか? 見ていないときは消す習慣をつけるだけで、年間の電気代に差が出ます。オフタイマーを設定しておけば、寝落ちしたときの消し忘れも防げます。
【キッチン家電編】電気代を節約する使い方3選
15. 電気ケトルは必要な分だけ沸かす
電気ケトルは短時間でお湯を沸かせる便利な家電ですが、消費電力が大きいのが特徴です。満水まで入れて沸かすのではなく、使う分だけの水を入れて沸かすことで、時間も電気代も節約できます。
16. 炊飯器の長時間保温をやめて冷凍保存する
炊飯器の保温は、長時間続けるとじわじわ電気代がかかります。すぐに食べないご飯は、1食分ずつラップに包んで冷凍し、食べるときに電子レンジで温めるほうが省エネになりやすく、ご飯の味も落ちにくくなります。
17. 電気ポットの保温は使う時間帯だけにする
電気ポットで一日中お湯を保温していると、使わない時間帯も電力を消費し続けます。外出時や就寝時は電源を切る、タイマーや節電モードを活用するなど、使う時間帯に合わせた運用を心がけましょう。お湯を使う回数が少ない家庭なら、電気ケトルに切り替えるのもおすすめです。
【家全体】電気代を節約する使い方3選
18. 待機電力をカットする
家電は、電源を切っていてもコンセントにつながっているだけで待機電力を消費しています。長期間使わない家電はプラグを抜く、スイッチ付き電源タップを使ってまとめてオフにするなどの工夫で、無駄な電力をカットできます。
冷蔵庫や、録画予約をしているレコーダー、Wi-Fiルーターなど、常に電源が必要な機器のプラグは抜かないように注意しましょう。
19. 温水洗浄便座はふたを閉め、温度設定を見直す
温水洗浄便座は、便座と洗浄用のお湯を常に温めているため、意外と電気を使っています。使用後にふたを閉めるだけで熱が逃げにくくなります。夏場は便座の暖房をオフにする、節電モードを使うといった見直しも効果的です。
20. 10年以上前の家電は省エネモデルへの買い替えを検討する
冷蔵庫やエアコンは、この10年ほどで省エネ性能が大きく向上しています。10年以上前の古いモデルを使っている場合は、最新の省エネモデルに買い替えるだけで電気代が大きく下がることも。買い替えの際は、カタログや店頭に表示されている年間消費電力量や省エネ基準達成率を比べて選びましょう。
これから家電をそろえる方は、一人暮らしに本当に必要な家電リスト15選|優先順位と予算の目安を解説もあわせて参考にしてください。
使い方の工夫には限界があります|契約そのものを見直す
ここまで20個の節電術を紹介してきました。ただし、使い方の工夫で減らせる金額には上限があります。
フィルター掃除も設定温度の見直しも、すでにやっている人にとっては、これ以上削る余地がありません。そこから先は「単価そのもの」を変える話になります。
ただし電力会社の乗り換えは、必ず安くなるとは限りません。先に注意点から書きます。
乗り換えても高くなる場合があります
新電力の多くは「燃料費調整額」の上限を設けていません。これは各社が自分で公表している条件です。
| 燃料費調整額の上限 | 燃料価格が高騰したとき | |
|---|---|---|
| 大手電力の規制料金 | あり | 上限で止まる |
| 新電力の多く | なし | そのまま反映される |
燃料費調整額は、原油や液化天然ガスの輸入価格に応じて毎月変わる項目です。価格が落ち着いているときは新電力が安く、高騰したときは逆転することがあります。
ある新電力は、自社サイトにこう明記しています。
当社の燃料費調整は、市場調整や電源調達調整等のないごく一般的な燃料費調整ですが、反映する燃料輸入価格に上限を設けておりません。(中略)燃料輸入価格等の動向により表示しているおトク額よりもさらに割安、または割高となる可能性がございます。
エネワンでんき 公式サイト
会社側が正直に書いている以上、読む側も理解して契約する必要があります。「必ず安くなる」と書いている比較サイトがあれば、その時点で疑ってください。
住んでいる地域で選択肢が変わります
電力会社には供給エリアがあります。全国どこでも同じ会社を選べるわけではありません。
| お住まいの地域 | 選べる会社の例 |
|---|---|
| 関東(東京電力エリア) | ガス会社系を含め選択肢が多い。ガスとまとめられる場合がある |
| 東北・北陸・中部・関西・中国・四国・九州・沖縄 | 全国対応の新電力から選ぶ |
| 北海道 | 対応していない会社がある。申し込み前に必ず確認 |
北海道は対象外になっている会社が多く、別サービスとして分けている場合もあります。比較サイトの情報をそのまま信じず、申込画面でエリアを確認してください。
すでに新電力を使っている人は条件が変わります
ここは見落とされがちです。キャンペーンの対象が「大手電力からの切り替え」に限られている会社があります。
| いまの契約 | キャンペーンの扱い |
|---|---|
| 東京電力・関西電力などの大手 | 対象になることが多い |
| すでに新電力に乗り換え済み | 対象外の会社がある |
一度乗り換えた人が「もう一度乗り換えれば、またキャンペーンが受けられる」と考えると、条件から外れる可能性があります。申込条件の欄を先に読んでください。
申し込む前に確認する5つのこと
| 確認 | 内容 |
|---|---|
| 供給エリア | 自分の地域が対象か。北海道と離島は要注意 |
| いまの契約先 | 大手からか、新電力からかで条件が変わる |
| 燃料費調整の上限 | 上限なしなら、高騰時に割高になりうる |
| 解約金・違約金 | いまの契約と、次の契約の両方を確認する |
| 検針票 | 直近の使用量(kWh)と契約アンペアが必要になる |
検針票は手元に用意してから始めてください。使用量が分からないと、どのプランが合うか判断できません。多くの会社が使用量の帯(300kWh以下、300〜600kWh、600kWh以上など)でプランを分けています。
切り替えの手続きそのものは、Webで完結する会社がほとんどです。工事も停電も立ち会いも不要で、電線や設備は今までと同じものを使います。変わるのは契約先だけです。
切り替えは1回で終わる作業です。毎月の請求に効き続けるので、20個の節電術を続けるより手間あたりの効果は大きくなります。ただし前述のとおり、燃料価格によっては逆転することもあります。条件を読んだうえで判断してください。
節電術20選の効果と手軽さ一覧表
紹介した20の節電術を、節約効果と手軽さで整理しました。まずは「手軽さ★★★」のものから始めるのがおすすめです。
| 家電 | 節電術 | 節約効果 | 手軽さ |
|---|---|---|---|
| エアコン | フィルター掃除・設定温度の見直し | ★★★ | ★★★ |
| エアコン | サーキュレーター併用・自動運転 | ★★☆ | ★★☆ |
| 冷蔵庫 | 温度設定・収納量・設置場所 | ★★☆ | ★★★ |
| 冷蔵庫 | 開閉を減らす・冷ましてから入れる | ★☆☆ | ★★★ |
| 照明 | LEDに切り替える | ★★★ | ★★☆ |
| 照明 | こまめに消す | ★☆☆ | ★★★ |
| 洗濯機 | まとめ洗い・乾燥機能の工夫 | ★★☆ | ★★★ |
| テレビ | 明るさ調整・つけっぱなし防止 | ★☆☆ | ★★★ |
| キッチン家電 | ケトル・炊飯器・ポットの使い方 | ★★☆ | ★★★ |
| 家全体 | 待機電力カット・便座の設定 | ★☆☆ | ★★☆ |
| 家全体 | 省エネモデルへの買い替え | ★★★ | ★☆☆ |
要注意!逆効果になりやすい「間違った節電」
良かれと思ってやっていることが、実は電気代を増やしているケースもあります。次のような節電には注意しましょう。
- エアコンを数分おきにオン・オフする:起動時に最も電力を使うため、かえって電気代が増えることがあります。
- エアコンの風量を常に「弱」にする:設定温度に達するまでに時間がかかり、効率が悪くなります。
- 冷蔵庫の冷蔵室をぎゅうぎゅうに詰める:冷気が行き渡らず、余分な電力を使います。
- 暑さや寒さを我慢しすぎる:熱中症や体調不良のリスクがあります。健康を優先しましょう。
反対に、次のような考え方を持つと、無理なく節約を続けられます。
- 我慢するより「効率よく使う」を意識する
- 一度に全部やろうとせず、手軽なものから習慣化する
- 毎月の電気の使用量をチェックして、効果を見える化する
よくある質問
Q. 一番効果が大きい節電方法はどれですか?
A. 家庭によって異なりますが、夏や冬はエアコンのフィルター掃除と設定温度の見直しが特に効果的です。一年を通して効果が大きいのは、照明のLED化と、古い冷蔵庫の省エネモデルへの買い替えです。
Q. コンセントを抜くのは本当に効果がありますか?
A. 1台あたりの待機電力はわずかですが、家じゅうの家電を合わせると無視できない量になります。ただし、毎回抜き差しするのは手間がかかるため、スイッチ付き電源タップを使ってまとめてオフにするのが現実的です。
Q. 節電の効果はどうやって確認すればいいですか?
A. 電力会社のWebサイトやアプリでは、月ごとや日ごとの電気使用量を確認できる場合があります。前年の同じ月と比べると、季節の影響を除いて効果を確認しやすくなります。
まとめ:家電の使い方を見直して、無理なく電気代を節約しよう
電気代を節約できる家電の使い方を20個紹介しました。最後に、今日から始めたいポイントをおさらいしましょう。
- エアコンはフィルター掃除・設定温度・サーキュレーターで効率アップ
- 冷蔵庫は温度設定・収納量・設置場所を見直す
- 照明はLED化と消し忘れ防止が効果的
- ケトルや炊飯器は必要な分だけ・保温しすぎない
- 10年以上前の家電は省エネモデルへの買い替えも検討する
節電は、一度にすべてを完璧にこなす必要はありません。まずは手軽にできるものを1つ選んで、今日から始めてみることが大切です。小さな工夫の積み重ねが、毎月の電気代と快適な暮らしの両方を守ってくれます。
